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血圧管理の重要性

血圧管理の重要性について勉強会がありました。

 

血圧、血糖、コレステロールを適正に保つことが、血管関連の病気の発症を抑えるうえでとても重要です。

 

日本の高血圧有病者数約4300万人です。血圧が高くなるほど全心血管病、脳卒中、心筋梗塞、慢性腎臓病などの罹患リスクや死亡リスクが高まります。高血圧に起因する死亡者数は年間10万人と推定され、喫煙に次いで多いそうです。

 

トマト内科の院長は、栃木県に12人しかいない日本高血圧学会認定高血圧専門医で、高血圧治療にも力をいれています。その日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに来年春に改定される予定です。

 

昨年11月に公表された米国のガイドラインで25年ぶりに変更され、高血圧の基準が従来の140/90mmHgから130/80mmHgに引下げられています。

 

日本高血圧学会でも、降圧目標を引下げて心筋梗塞と脳卒中の減少を目指す方向性は世界的潮流であるとしています。

 

こうした背景から日本の新しいガイドラインでは、高血圧の基準は従来通り140/90mmHg、治療目標は130/80mmHgと引き下げられるようです。

 

治療目標が引き下げられますが、運動、減塩などの非薬物治療をさらに推し進めることが重要とされています。みなさまも、ぜひ「トマトスタジオ」」「DCAFE」をご利用ください。

血圧は常に変動します。ストレス、病気、生活状態の変化、気温、運動、姿勢や睡眠などによってもすぐに変化します。ふだんリラックスしている時は正常値なのに、お医者さんなどに測ってもらうと緊張して数値が高くなってしまう、というような人がいます。このことを「白衣高血圧」といいます。医療機関では正常であっても,それ以外の時間の血圧が高い場合に「仮面高血圧」といいます。

 

血圧はそのときの状況や緊張などですぐ変化してしまうため、ときどき病院などで測るだけでは、なかなか血圧の平常値はわかりません。ですから家庭で毎日測り、記録することが大切です。自分のおおよその平常値が把握できるようになります。また、血圧は1日のうちでも変化しますから、毎日同じ時間帯に測ります。日内変動が大きいと心血管系疾患のリスクが高まるという調査結果もあります。きちんと測定してすべて記録することで早朝高血圧、起立性低血圧、日間変動などの手掛かりになります。

  

 

一般的に血圧といえば上腕動脈の血圧を意味し、医療機関でも上腕で測定します。これは上腕部が心臓に近く、より正確な測定値が得られるからです。

 

家庭血圧の測定は、上腕用の血圧計を使用して朝と晩の2回行います。指用や手首用の血圧計は不正確になることが多いのでお奨めできません。朝は起床1時間以内、排尿後、座位1-2分後の安静後、降圧薬服用前、朝食前に、また晩は就床前、座位1-2分の安静後に測定することが推奨されています。これからの季節は寒さも血圧を上昇させるので、起床後室温は20℃前後に保って測ります。

 

このように血圧を適正に保つことはとても重要です。トマト内科では手間をかけて、丁寧に血圧のチエックを行っています。問診の時には毎回血圧を測らせていただいています。あわせて高血圧の方には血圧手帳をお見せいただき、家庭血圧を確認させていただいています。受診の際は、ぜひ毎回血圧手帳をご持参ください。

 

血圧手帳で朝の血圧と寝る前の血圧に大きな差があるようなときは、寝ているときの血圧の異常が疑われます。トマト内科では、24時間血圧で、寝ているときの血圧のチエックを行うことができます。

 

看護師 日村

24時間血圧計