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心房細動と抗凝固療法について

心房細動と抗凝固療法について

 

心房細動(しんぼうさいどう)、冠動脈疾患、心不全といった心疾患についての勉強会がありました。

心房細動は、糖尿病、高血圧、コントロールされていないバセドウ病の方など、トマト内科に受診

下さる方に多く発症する傾向のある疾患のため、重視しています。

 

詳細は以前のブログをご参照ください。 

 

心房細動の症状は「どきどきする」、「胸が苦しい」、「階段や坂を上るのがきつい」、「息が切れやすい」、「疲れやすい」などの症状が多く、手首で脈を測ることで脈拍が速かったりリズムが不規則であったりします。

 

 

 

心房細動中は心房の収縮が不規則なため、心臓のポンプ機能が弱まり、血流がうっ滞することで、血液が固まり血栓ができてしまいます。この血栓が脳の血管につまると脳梗塞を引き起こします。脳梗塞の原因はいくつかありますが、心房細動が原因の脳梗塞は重症化しやすいため、重要です。

 

 

 

心房細動による血栓ができにくくなるように抗凝固薬をもちいるのですが、副作用として出血しやすくなることがあります。

新規抗凝固薬は次のような特性があります。

■血中濃度が一定濃度までは、脳梗塞が減りますがその後は頭打ちになります。

■一定濃度を超えてからも、出血の危険性は増え続けます。

 

腎臓や肝臓の働きが弱っていると、薬剤の分解排泄が遅れ、薬剤の血中濃度が想定より上昇し、出血の危険性が高くなります。

腎機能や、肝機能を評価しつつ薬剤の血中濃度を調整することも大切であると学びました。

  

 

看護師 谷田部